猫額洞の日々

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2018年 09月 30日 ( 1 )


2018年 09月 30日

矢野誠一『女興行師 吉本せい 浪花演藝史譚』読了

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 店に富士正晴『桂春団治』があったけれど、あっただけで
読んでいない。その桂春団治が属していた吉本興行の基礎を
つくった吉本せい、の評伝を読み終えた。

 評伝は、退屈な英雄伝になるか、反対に下品な暴露本に
なるか、両方の危険性がある。それらと無関係、軽やかに
クリアしているのが、この本だ。

 『序章 家庭』の導入部が、映画のオープニングみたいな
流麗さで、すてき。

 乱雑な仕事机の上を片づけて、すっきりさせる。ごく少ない
ものが机上に残され、カメラでいえば、それらにズームする。
 カメラを少し振って、整理してもいつも残っている一冊、
富士正晴『桂春団治』のクロースアップ。本を開くと、一枚の
メモが出てくる。京都・都ホテルのメッセージカードで、メモ
の日付は「'74 FEB 21 17 02」。

<一九七四年だったら、はやいものでもう十三年たってしまった
 ことになる。吉本せいを書くために資料をあつめ出してから
 だけで、すでに十三年になるわけで、気のせいか茶に変色を
 始めているかにうつるこのメッセージカードを、なつかしい
 気分でしばらくながめたものである。>(p8)

 そして吉本せい という、家庭的にはあまり恵まれなかった独りの
女性(藝が分り、時代の波を読取る商才あり)が、コンプレックス
をばねに一大企業を作り上げ、社会的名誉も獲得した時点で失墜が
始まるまで、が描かれる。
 吉本せいの一生は、近代日本史のなぞりに見える。東アジアの
小国が、刻苦勉励して登り詰め、頂点で落下して行く様子が、彼女
の背後のスクリーンに投影されているような二重視観が残る。


     (矢野誠一『女興行師 吉本せい 浪花演藝史譚』
     ちくま文庫 2005初 J)





呪 亜屁沈臓/呪 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/呪 吐爛腐・夷蛮禍/

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by byogakudo | 2018-09-30 17:30 | 読書ノート | Comments(0)