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2019年 07月 28日 ( 1 )


2019年 07月 28日

(1)グリーン/氷川玲二 訳『もうひとりの自分』半分弱

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 これがグレアム・グリーンの第一作だそうだ。1929年、
グリーン、25歳のとき、と解説にある。
 作家は第一作からそのスタイル(精神といっても同じこと
だろう)を持つというのは、全く本当だ。

 農業と密輸とで経済がまわっている(ように読める)サセッ
クスで、ひとりの大物密輸業者が息子に教育を授けることに
した。
 その息子が主人公だ。教育は彼に、知的な自己分析の能力を
与えたが、それは何をするにしても内部に自分自身への辛辣な
批評家を持つことである。分裂した自我が彼の足を引っ張る。

 これがタイトル、"The Man Within"であって、『もうひとり
の自分』という日本語訳は、たしかにそういう意味内容ではある
けれど、やや内容説明に傾いてるように感じられる。

 父の急死後、他の業を見つける暇もなく、彼は密輸業者の集団に
加わるしかなかったが、ある日、仲間を裏切る。いつも期待はずれな
父の息子としてしか存在できない__勇猛果敢、無神経で非情な父親
と反対で、彼は自己嫌悪しつつも優柔不断であることしかできない
(と思い込んでいる)__ことに嫌気がさして。

 裏切りの結果、彼は元・仲間から追われる身になる。逃亡の途中、
ある家を見つけ、かくまってもらう。
 彼にとっては、グレーテルが隠れ住む夢のような森の中の一軒家
に見えたのだが、実際は村落の一部である。彼の退行願望が家を
そう見せたのだ。

 家には娘がひとり。彼女もまた教育を受けたが、彼のように、分裂
した自我に悩まされてはいない。

< 「あなたは法律の側にとびこんでしまったのよ」と彼女はいった。
 「そこに腰をすえなさいよ。ちゃんと法廷に出て、逮捕されたひと
 たちの犯行のことを証言するのよ。あなたは自分の意志で密告者
 になってしまったけれど、すくなくとも逃げかくれしない密告者に
 なれるわ」
 [略]
 「ルイスへ行きなさいよ。巡回裁判所にいって証言するのよ。そう
 すればあのひとたちより勇気があることが証明できるわ」
  「でも僕には勇気がない」と彼はいった。
  「あなたはいつもためらってばかりいるから負けるのよ」と彼女は
 いった。「いちどぐらいは目をつぶって跳(と)んでみない?」>
(pp107-108)


     (グリーン/氷川玲二 訳『もうひとりの自分』
     集英社文庫 1978初 J)

7月30日に続く~





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by byogakudo | 2019-07-28 22:10 | 読書ノート | Comments(0)