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猫額洞の日々

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2019年 06月 18日

手塚真梨子 展覧会『硝子戸の中』へ

e0030187_19215314.jpg













 画家であり、喫茶[ε]の店主である手塚真梨子さんの展覧会
『硝子戸の中』が今日から始まったので、かぐらざか五感肆 
パレアナ
へ。
 パレアナは、大通りから一歩入っただけで静かな住宅地になる、
新宿区白銀町1-2にある。

 油彩だけでなく、絵はがきサイズのデッサンや、それらに至る
までのエスキース(これは非売)が見られる。

 入ってすぐ右に、スケッチブックに描かれた手のデッサンが7枚。
いちばん右側、赤と黒の線が重なり離れ戯れる、「ゆびさき」と
タイトルされた線描が好きだ(手とその影を描いた、と言われた)。
 このコーナーの棚板の下にも一枚、ブーツを履いた膝から下の
デッサン。
 左手奥の壁には、花の鉛筆デッサン。

 完成された油彩作品だけでなく、エスキースも見られるのは
楽しい。わたしは絵を描いたことがないけれど、作者の思考の
跡、感じ方などに近づけるような気がして楽しいのだ。

 油彩では、絵のサイズを知らないので何号というのか分からない
けれど、小さめの「雨を抜ける」(黒と白と青、寒色系の風景)と、
それより小さい「車窓から」(白地に青が走る)が好きだ。

 展覧会のタイトル『硝子戸の中』は、漱石の随筆にインスパイア
された面もあるだろうが、彼女が日々を過ごす[ε]という空間、腰高
ガラス窓と、ガラスの入った戸の内部から見てきた風景でもあるの
ではないかしら。

 かぐらざか五感肆 パレアナで、6月23日(日)まで。
 最終日は11~17時、他は11~18時。


     (手塚真梨子 展覧会『硝子戸の中』
     @かぐらざか五感肆 パレアナ  2019/06/18)


 展覧会の後、白銀町や天神町を歩く。神楽坂界隈は写真の
ような階段、坂、崖に囲まれる。住宅地を歩いていて、左右に
袋小路を見るのは、どこの住宅地でもあることだが、神楽坂の
場合、袋小路の突き当たりが道のすぐ近く、奥行きのない袋小路
である。





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# by byogakudo | 2019-06-18 20:51 | アート | Comments(0)
2019年 06月 17日

昨日今日(梅雨の晴れ間)

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 写真は6月1日の旧駒込蓬莱町、瑞泰寺で。

 ところで、おととい(2019年6月15日)は、猛烈に寒かった。
最高気温17.4℃は、あんまりだ。薄手の夏物ズボンだが、下に
タイツを穿いていた。暖房も欲しかったくらい。

 昨日(6月16日)となると__、夕方5時で最高気温、30.4℃
だったのか。
 前日との温度差に心身ともに追いつかない一日だと、分かって
いながら腰を伸ばすために外に出た。しかも2時ころに。そのとき
外気は30℃前後、太陽が燦々と道を照らしている。
 少しでも日陰を選って(ほとんどない)歩き、地下鉄・東高円寺駅
まできて力尽き、駅のドトールに潜り込む。ほぼ満員なのに空いて
いた席は、冷房の風が直撃するところだった。もう少し陽が陰るまで
涼んでいたかったけれど、ここではさらに体調を崩しそうだ。
 地下鉄で、ひと駅、新中野まで(青梅街道を歩くのは、まだ危険)、
夕飯を買って戻る(そうか、まだそんな気温だったのか)。

 今日は昨日より多少、温度が低いという。3時半ころ?、外に出る。
その前に、ついにエアコン2台に洗浄スプレイをかけて掃除した。掛け
布団も二枚重ねではなく一枚にした。残るは衣替えだけ...。
 昨日より日陰を選りやすい時間ではあったが、散歩向きの陽射しでは
ない。ブース記念病院の向かいにできた、民家を改装した、カフェ清風
に入ってみる。

 靴を脱いで上がる。たぶん、60~70年前の木造住宅だ。しっくい壁、
ブース記念病院に面した角の板の間は、畳敷きだったのを板張りにして、
押入を取払い、広くする。天井は和風の板張りではなく、なつかしい
パンチングボード仕様(たぶん、60年代か70年ころに替えられた?)。
 その手前の和室は、疊の床も板の天井も、そのまま。小さな中庭から
風が通る。

 かつては下宿屋だったこともあり、近年は高齢の女性がひとりで
住んでいた(いまは施設で暮らされている)木造家屋が、キャフェに
なり、使われている。古風なモダーン家具に囲まれてお茶が飲める。
 建物が残った。





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# by byogakudo | 2019-06-17 22:09 | 雑録 | Comments(0)
2019年 06月 16日

(2)Anna Kavan "Asylum Piece"報告/"2 Going Up in the World"

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 "Asylum Piece"には短篇もあるが、掌篇と呼ぶべきものも
収められている。"Going Up in the World"は短篇。

 ヒロインは河の側の低い土地に住む。冬中、霧がたちこめて、
部屋は凍えそうに寒い、
<the pillow freezes my cheek>(p21)
と、記されるくらいに。
 何か月も太陽を見ない、孤独で凍えきって惨めな生活。

 耐えかねたある日、保護者のもとを訪れ、助けを求めるしかない、
と決心する。断られると分かっているのに、それでも、行ってみよう
と思った途端、楽観的になる。自己欺瞞してるなあと思いながらも、
服装を整える。
 何か手みやげは? 彼女はお金がない、彼らは何不自由ない暮しを
している。
 家中探しまわって、林檎を見つける。ぴかぴかに磨き、バスケットに
入れて持ってゆく。貧しい手みやげだが、温室栽培の桃や葡萄に慣れた
人たちには、却って喜ばれるんじゃないか、と自らに言い聞かせる。

 保護者(と訳していいのだろうか? Patrons と、大文字で始まるが)
の住いは、彼女のそれとは、天国の夏と寒冷地獄の違いがある。
 霧に悩まされることのない高層階、蝶蝶でも飛びまわっていそうに
温暖で、人工美を究めた住いである。

 Patrons は、男性も女性も完璧を具現化したような人々だ。描写を
読んでいると、なんというか、ギリシャの神々のブルジョア化、みたい。
 彼らは礼儀正しいが、彼らの規範に外れた彼女を許すことはしない。
決して迷惑はかけないから、あの凍えそうな家から救い出してくれと
彼女は懇願するが、

<you have caused us a great deal of sorrow and anxiety by
your bad behaviour>(p25)
と、Patron の女性に言われる。具体的にどんなことをしでかしたかは
記述されない。「わたしたちのアドヴァイスに耳を貸さないで、困った
ときだけ泣きつく」とまで言われてしまう。

 ...、ああ、そうか。ヒロインはブルジョアジーの楽園からの追放者なのだ。
だから、知恵の木の実であろう林檎を持って、もう一度、楽園の門を叩く
けれど、ブルジョアの天国では、もう知恵になど興味がないから、そこらに
放っておかれる。たぶん、女中たちがゴミ箱に捨てる前に、ひと齧りする
かもしれない、その程度の扱いなのである。

 ヒロインの懇願は拒否され、再び楽園から追放される。彼女がそこに属する
べきと宣告された、冷たい、霧の流れるストリートに戻るしかない。


     (Anna Kavan "Asylum Piece"
     Peter Owen Modern Classic edition 2001,
     reprinted 2015)





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# by byogakudo | 2019-06-16 23:34 | 読書ノート | Comments(0)
2019年 06月 15日

ローレンス・ブロック/田口俊樹 訳『泥棒はスプーンを数える』読了

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 写真は6月11日の柳橋で。

 去年の秋に出版されて、まだ古本屋で見かけない。新宿辺りの
B・Oに行けば、もしかして半額以上棚に出現しているかもしれない
けれど、あまり散歩地帯ではない。あきらめて、あまぞんに頼る。

 主人公、バーニイ・ローデンバーはバーネガット書店という古本屋
の経営者であり、泥棒も兼業する。原作刊行は2013年だが、ニュー
ヨークの古本屋も経営が大変そうな描写で始まる。

 トートバッグを下げた女性客が入ってくる。棚からフランク・ノリス
の本を引き出す。
<トートバッグからいつのまにか携帯電話を取り出していた。本を置き、
 忙(せわ)しなく親指を動かしていた。>(p8)

 そう、彼女はブツとしての本に目を通すことによって、それが自分が長く
探していた本だったと気がつく。本を買う前に、タイトルと作者名を、念の
ために携帯電話の検索欄に入れてみたら、キンドル版が出ていた。
 で、買っちゃう。しかも、バーネガット書店にあった紙の本(百年前の本)
は15ドルだが、キンドルは2・99ドルだったと、無邪気に/無神経に、店主に
教えてくれる。
 ふー、むむむむ。そうなのよねえ......。感慨無量である、もう古本屋では
ないのだが。

 それでもバーニイは、オンラインでは本を売らない。
< 「ぼくは本屋をやるのが好きなんだよ。読むものを探しにやって
 きた客や宝物を探しにやってきた蒐集家を相手に知的な会話を交わす
 ことができる、そんな昔ながらの本屋をね」>(P51)

 それは、彼が古本屋の入っているビル全体の所有者であり、古本の売上で
生活しなくていい副業ないし本業がある故に可能な、夢の古本屋だからであり、
多くの読者の夢を体現する、物語のヒーローだから可能なことだけれど、でも、
いいなあ。

 盗むものもフィッツジェラルドの原稿であったり、あちこちで先行するミス
テリに言及したりするブキッシュなミステリであり、ひたすら軽快に楽しく、
幸福なエンタテインメントだ。これがバーニイ・シリーズの最終作と聞くと、
悲しいな。


     (ローレンス・ブロック/田口俊樹 訳『泥棒はスプーンを数える』
     集英社文庫 2018初 帯 J)





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# by byogakudo | 2019-06-15 21:30 | 読書ノート | Comments(0)
2019年 06月 14日

日常の復元

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 昨日は失礼しました、ちょっと急用が起きまして。

 
 数か月抱え込んでいた問題を、やっと解く。解いたと思う。
 「小さな言葉で考える」と、ふっと浮かんだ。そこから、
絡まった糸が解けていった。
 わたしは火種を消した。消した事実があるのだと、認められた。
たぶん、これで大丈夫。

 でも、日常は壊れものだ。いつでも失う可能性がある。ただ、
今日はまだ失っていない。明日もそうであるよう祈り、努力する
だけだ。





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# by byogakudo | 2019-06-14 21:12 | 雑録 | Comments(0)
2019年 06月 12日

(1)Anna Kavan "Asylum Piece"報告/"1 The Birthmark"

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 この"Asylum Piece"も短篇集だ。前名、Helen Fergusonではなく、
正式にAnna Kavanと名乗るようになって最初に出た本、1940年刊が
元版。"Julia and the Bazooka"は、彼女が1968年に亡くなってから
最初に(1970年に)出た本だ。いまのところ、"Asylum Piece"の方が
辞書に頼らずに読めているように思うが、どうなるか。

 birthmarkとは生まれつきの痣とか黒子とかの意味らしいが、この短篇
では、語り手(女性)が寄宿生だったとき知った、ある女生徒の二の腕に
ある、薄い薔薇の花のような痣だ。小説の終りでそれは、宿命の刻印で
あることが示される。

 アンナ・カヴァンらしく、女性であること自体が、孤独で孤立無援の存在
であるという話だが、最初のパラグラフの孤独さが、英語を知らないから
こそ堪えるのだろうか、身にしみる。

<When I was fourteen my father's health made it necessary
for him to go abroad for a year. It was decided that my mother
should accompany him, our home was temporarily closed, and
I was sent to a small boarding school in the country.>(p9)

 3行目、"our home was temporarily closed"という表現が、わたしには、
ひとごと、よそごとみたいに感じられる。14歳の少女と、彼女が育った家庭
との距離を感じるのだが、英語知らずなので、そう感じるだけなのか。
 homeは、ひと(家族)+建物で成立する空間だから、前者を欠いては建物
も閉ざされるのだろうと思うが、それにしても、彼女と家庭との関係、距離が
目に見えるような気がする。
 英語で生きてきたら別に不思議でもない、普通の(?)言い方なのかしら?

 いや、その前に、"It was decided that my mother should accompany
him"という言い方だ。日本語だと、"母は父に付き添う必要があって"、とか
考える(書く)ところだ。"It was decided that...、それ故に"、とは考えない。
 英語は遠い。


     (Anna Kavan "Asylum Piece"
     Peter Owen Modern Classic edition 2001,
     reprinted 2015)





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# by byogakudo | 2019-06-12 20:51 | 読書ノート | Comments(0)
2019年 06月 11日

小島2丁目~鳥越1丁目~浅草橋5丁目~柳橋~大川('19/06/11)

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 雨が降っていない。昨日みたいに寒くない(もう少しで暖房を
入れようかと思った)。合言葉は「大村庵」。

 大江戸線・新御徒町、下車。大村庵で昼食後、2:10pmから
歩き出す。すぐ裏手、台東区小島2-17辺りから。

 "東京レホボテキリスト教会"という二階建てビルがあった。検索
したら、東京利河伯基督教會というサイトがあった。漢字を先に目に
していたら読めなかった。

 何度となく前を通った小島2-6の角のお家。二階建てだが屋根裏
があるから、2・5階建てか。
 蓋付きで口を開けた形のドラム缶水槽には、太った金魚が数匹、
元気に泳いでいる。
 今日は、いつもよりもっと、トタン板張りの壁に目がゆく。ペンキが
剥げて、小さな球状のムラになったトタン壁は、うつくしい。ここや、
小島1-13の二階建てとか。

 小島1-14角地の二階建てビルは貸家だ。1、2階を一括貸しで、
3DK、延24・74坪。値段は書いてなかった。事務所あるいはお店
兼住い、だろうか。

 そんなに上を向いては歩かないから、小島1-31の水戸屋紙工の
建物が二階建て看板建築なのに、やっと気がつく。二階の縦長窓は
上端が菱形のステンドグラス風。

 鳥越に入る。1-16角、SyuRo、開いている。
 近くの鳥越1-15に、できたての更地。つかのまの風景だ。
 建物が壊され、土が顔を出すと同時に、隣り合う建物の、長く隠れて
いた壁や窓や扉が出現する。東京の町場の建物は、いなか町と違い、
接近して建てられるのが通例だ(いまの新建材建築にも、その伝統は
続く)。密集しているので建てられたっきり、手入れされず、放ったら
かされたものが、風景として露わになる。更地は、いずれまた建物が
造られ(台東区辺りだと、小さな道沿いであろうと遠慮なく10階建て
以上が建つ)、つかのまの風景は人目から消える。

 おかず横丁の御菓子司 港屋で、義母の分も入れて三人分。
 入口に鳥越祭のポスターが貼ってある(あちこちで見かける)。
 にぎやかなお祭り自体は9日(日)で終わったけれど、6月30日(日)は
神社で茅の輪くぐり、7月1日(月)は人形(ひとがた)流しがあるので、
まだ貼ってあるのだそうだ。後者は、大川から江戸湾まで(時制を現在
にすれば、隅田川から東京湾まで)船に乗って出てゆき、水溶性の紙に
名前と年齢を書いて水に流し、ケガレを払う行事__わたしとは気が
合わない行事だな__であり、宴会を伴う。
 「ここいらの人たちは楽しみを見つけることが上手で」と、港屋のマダム。
 
 浅草橋5丁目だ。鶴の湯、健在。そろそろ休もうと思う。3pm、サンマルク
で休憩。ちょっと柳橋まで行って大川を見ようか。

 人形の久月ビルの裏側、雄々しく60年代風の角張った背中を見せる。
 石塚稲荷神社のお狐さんは、強そうな顔立だ(網で保護されているが)。

 柳橋の船溜まりの棒杙に、ピーヒョロロ(そう聞こえる)と大きな高い声で
鳴いて留まった鳥は、何というのだろう。頭と胸までが青く、下は黒い、わりと
大きめの鳥で、鳴き声に驚いたのか、他の鳥たちが慌てて逃げ出した。

 柳橋を渡る。橋の袂の増田ビル、健在。柳橋からもテラスができていたので
降りてみる。打ち寄せる波が強い。向かいの亀清ビルのほとりにアオサギ。
[写真は6月15日]

 しかし、このテラスはここだけだ。大江戸線・蔵前から戻るために、また大川
を目指し、厩橋までテラスを歩き、地下鉄の深い階段を二度降りて、今度はエレ
ヴェータで上って、蔵前の改札口に着く。大川をもう少し近づけたい。





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# by byogakudo | 2019-06-11 22:17 | 雑録 | Comments(0)
2019年 06月 10日

小林信彦・片岡義男『星条旗と青春と 対談:ぼくらの個人史』読了

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 小林信彦:1932年、東京市日本橋区米沢町2-5生れ、下町育ち。
1944年(12歳)、埼玉県入間郡名栗村に集団疎開。1945年(13歳)
は再疎開で新潟県中頸城郡、1946年(14歳)末、東京に戻り、母方の
青山の実家に住み、山の手暮し。

 片岡義男:1939年、東京生れ。父は日系二世。少年期にハワイ在住。
1945年の敗戦時(6歳)は山口県岩国、1949年(10歳)は広島県呉、瀬戸
内海で過ごし、1952年(13歳)で東京に戻る。

 敗戦(1945年)頃までのふたりの経歴をwikiで見ると、上のようになる。
占領軍・アメリカを鏡にしながら、結局、(東京に代表される)日本と
日本語への親和と距離についての対談になる。

 小林信彦による『はじめに』より__
<この国の風土のなかにおいては、ものの考え方において異端であるはず
 のぼくが、日系二世の子弟である片岡さんと向い合うことによって、
 およそ"日本的"ならざる感じとり方をつきつけられ、おのれの内部の
 日本的な部分を否応なしに認めざるをえなくなったことであった。ぼくらは
 一つの問題について、百八十度近く異なる立場から発言し、しかも充分に
 対話が成立し得たと信ずる。>(p6)

 『一九四〇年代 大いなる幻影』、『一九五〇年代 蜜月の終り』、
『一九六〇年代 根こそぎの十年』、『一九七〇年代 昨日を越えて』と、
4回の対談が行われた。巻末には、当時の生活がイメージしやすい、
『戦後史略年表』が付いている。

 『一九四〇年代 大いなる幻影』の『すきっ腹をかかえて、アメリカ映画
だけは観た』より__

<片岡:アメリカ兵に殺されるという、一般に信じこまれていた地獄は、
 こなかったわけですね。
 小林:こなかったですね。だから何となく、なし崩しに変わっちゃったと
 いう感じでね。また、日本人というのはすぐ極端に変わるでしょう。一転
 してアメリカ万歳ですよね。アメリカ万歳と共産主義になるということが
 ダブってたからおもしろいんですよ。「バスに乗り遅れるな」という合言葉
 が出てくる。みんな共産党に入って。
 [略]
 小林:[略]
  野坂参三が帰国したのが1946年の1月12日なんですね。[略]マッカー
 サーが天皇と並んで写真撮ったりして、いよいよ天皇の権威が落ちてきて、
 日本人というのは次の指導者を考えるわけですよね。野坂参三がそうじゃ
 ないかというんですよ。[略]野坂参三が帰ってきて、帰国第一回の演説を
 するときに、右翼の人が前のほうで涙ためて一生懸命聞いてたというんですね。
 敗戦のショックから、いかにして立ち直るかということで、何でもいいから
 次の指導者が欲しいということですね。東條英機(ひでき)は監獄に入ってるし、
 戦争中の指導者はもちろんダメだ、と。「アメリカ映画は文化の窓」とか
 何とかいっても、それは直接的な指導者じゃない。だから日本人でそれに
 かわる人は野坂参三なのか、だれなのかということでね。[略]
 当時の新聞なんかお読みになると、そういうことがわりと歴然と出てると
 思いますよ。とくに読売新聞なんか共産党より過激になっちゃったですものね。
 赤旗より左ですよ、読売のほうが。ものすごいですよ。>(pp22-24)
 
 そして『一九四〇年代 大いなる幻影』の『遥かなるイメージと、手もとの
現実と』になると__

<小林:とにかく1949年まではそういう時代でしたね。そして、その49年に
 いろんな妙な事件が起こるでしょう。三鷹(みたか)事件とか、下山(しもやま)
 事件とか。そして1950年に朝鮮戦争が始まってかなりおかしくなる。なぜか
 というと、アメリカ軍というのは解放軍じゃないというのがわかったんですね。
 これはどう考えても占領軍にきまっているわけだけども、当時は、共産党の
 幹部までがどっちか決定できなくて......。[略]
  朝鮮戦争が始まって、新聞放送界にレッドパージというのがあって、左翼
 がかった人は全部追放で、それから警察予備隊というのが出て、いまの自衛隊
 のもとができるでしょう。公務員のレッドパージが始まる。それから、戦争中、
 追放になってた人1万人をGHQが承認するわけですよ。無罪ということですよね。
 それから、旧軍人3250人が追放解除になるわけです。これでまた時代が変わり
 ますね、完全に。>(pp38-39)

 最後の対談『一九七〇年代 昨日を越えて』の『どうやってここから逃げるか』
より__
<小林:大岡昇平さんは捕虜になっていたでしょう。それで、日本が負けたと
 聞いたときに、ああ、これで日本語が乱れるな、と思ったというのを読んだ
 記憶があります。その問題が、いよいよ出てきたと思う。
 [略]
  戦争が途中で終わったらとかいう仮定は無意味だけども、結局、日本が負けて
 こういう繁栄がきたわけでしょう。[略]負けて、いろんなことがあって、こう
 なったけれども、文化的にいろんな納得のいかない現象とか、わけのわからない
 こととか、筋が通らないこととか、生活的に根なし草になっちゃったとかいう
 のは、結局、戦争に負けたということに尽きると思うんですよね、一言でいうと。
 片岡:長い時間かけて後遺症が進展してきたということですね。>
(pp189-190)

 元版『昨日を越えて、なお...』が角川書店から単行本で出たのが、1980年。
バブル経済前夜の出版である。そして現在に至る、長い、長い、バブル経済
崩壊期が続き、大きな地震が度々起こり、原発が壊れた。事故処理を終える
までには、永遠のような時間が待っている。
 

     (小林信彦・片岡義男『星条旗と青春と 対談:ぼくらの個人史』
     角川文庫 1984初 J)





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# by byogakudo | 2019-06-10 22:38 | 読書ノート | Comments(0)
2019年 06月 09日

吉村昭『戦史の証言者たち』読了

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 写真は、6月1日に千駄木1-16辺りで逢った猫さん。

 エッセイばかりで(たしか)小説を読んでない作家、吉村昭の
インタヴュー集である。
 戦史小説を書くときは資料に当たるが、生存者がいれば可能な限り
会って、話を聞くのが吉村昭のやり方だ。
 『イーディ』や『トルーマン・カポーティ』を書くときのジョージ・
プリンプトンのやり方もそうだし、評伝は描こうと思う彼/彼女の周囲
の人々に会って、彼/彼女に関する実感を得ようとする。ひとりの証言
では確信できなくとも、ふたり、三人と集まるとイメージの精度が高まる。
 戦史に関わった人々が亡くなった後、吉村昭は戦史小説を書くことを
止めた。できごとの周囲、具体的なイメージを得る源泉が失われたから。

 インタヴュー時の吉村昭の質問は、感覚的、具体的である。自分がその場
にいたら当然知っているはずの、細かい事柄を訊ねる。訊かれる方は思い
出すことに専念しているので、訊き手が彼と同じ情報量を持っているように
思ってしまいがちだから、適宜、質問を挟み入れ、あとで精密な図画を描く
ための一次資料を得る。
 証言者も吉村昭も、律儀で誠実に話し合っている様子が、むかしの人たち
の律儀さを思い出させる。いまだって礼儀正しい人々は多いかもしれないが、
礼儀と律儀とは異なるものではないかしら。礼儀は頭で考えて行動に移し、
律儀は身体に発する。

 『 III 福留参謀長の遭難と救出』では、パラオからミンダナオに連合艦隊
司令部を移そうとしたときに飛行機が遭難し、セブ島のゲリラに捕えられた
福留中将たちを引き取りに行ったときの状況である。

 セブ島のゲリラはアメリカ人に率いられていた。大西精一氏に、ゲリラ
隊員はどんな恰好をしていたかと訊くと、
<大西:普通の服装です。日本の紺の作業服のようなものですね。
 吉村:紺なんですか。
 大西:だいたい半ズボンが多かったですね。[略]連中はのんきにギターを
 弾いたりしていて、全員を捕虜にしたこともあります。>(p88)

 副官として、実際に引き渡しを担当した松浦秀夫氏には、引き渡し地点
での捕虜になった軍人たち(不時着したので負傷者がいる)の様子を訊く。
<吉村:担架にのせられていた人たちは、寝たままですか。
 松浦:寝てはおられんかったです。みんな体を起しておられました。
 [略]
 両軍の挨拶ということになって、両方がそれぞれ一列に並んで向い合い、
 お互いに自分の国の軍隊流の敬礼をしました。
 吉村:向うはどういう敬礼です?
 松浦:向うの敬礼は、敬礼らしい敬礼じゃないんですね。なにか、頭を
 さげるぐらいだった。>(pp113-114)
__どんな戦史、誰に対しても実際にあったことを詳しく知りたいという
姿勢である。 


     (吉村昭『戦史の証言者たち』 文春文庫 1995初 J)





サイコパスども__
滅亡 亜屁沈臓/滅亡 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/滅亡 吐爛腐・
夷蛮禍/

 安保関連法(こと戦争法)の本会議投票行動(PDF)東京都の
安保関連法(戦争法)に賛成した議員名


 共謀罪強行成立記念! 安倍政権の暴挙を忘れないために振り返る
「共謀罪トンデモ答弁・暴言録」


 【票を入れるな危険】日本会議所属の都議候補一覧

 小池百合子氏 日本会議“本流”から外れた愛国者

 「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動

 上記のPDF





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# by byogakudo | 2019-06-09 22:34 | 読書ノート | Comments(2)
2019年 06月 08日

小関智浩『大森界隈職人往来』読了

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 東に行くことが多い地下鉄内で読んでいた、東京の南の話である。
寒い日に出かけた見知らぬ街、 天王洲アイル(落合陽一展)~青物横丁
~大森海岸~大森(2019/02/05)
で、いちばん興味を惹かれたが、
滞在時間もいちばん短かった大森について知ろうと思って。

 だが、読んでる間中、居心地の悪さも続く。町工場の職人という、過激な
肉体労働者に対するコンプレックスだ。古本屋は肉体労働ではあったけれど、
工場労働者の肉体労働とは比べ物にならない。

 機械の調子を按配しながら手で金属製品を作り出す作業と、たかだか本を
運ぶくらいの労働量(それなりに堪えるが)の仕事、しかも自分で加減しながら
やっていたし、軟弱に生きてきた奴が、いくら大森の歴史や地理が知りたいから
って、こういうハードワーカーの自伝+大森地誌みたような本を興味本位に読み
進めて行っていいものだろうか。
 しかもリーダブルに書かれているのだ、知らない肉体労働の世界、貧しさ、
金銭的には報われないのに、引き受けた仕事なら完璧に仕上げて大工場に
渡す、下請け町工場の世界が。京浜工業地帯の町工場の職人であるという
誇りだけが、彼らを支える。

 海を埋め立てたので海苔が採れなくなり、埋め立てた土地に小さな町工場が
並び、低価格・高品質の製品の基盤になるものを手技で生み出してきた。
 けれども、機械化が進めば職人技は不要になる。安い労働力を求めて、大会社
は海外に工場を作り、下請け町工場の存在意義がなくなり、土地はアパートに
使った方が儲かる。
 わずかに残った町工場は、(町の新入りである)アパートの住人から騒音と
悪臭を非難され、町から離れざるを得なくなる。
 土地本位制という封建制度を続ける、日本の資本主義の不可解さ、と読んでも
いいのだろうけれど。


     (小関智浩『大森界隈職人往来』 朝日文庫 1984初 J)





サイコパスども__
滅亡 亜屁沈臓/滅亡 汚池腐裏子/呪 共謀罪=ネオ治安維持法/滅亡 吐爛腐・
夷蛮禍/

 安保関連法(こと戦争法)の本会議投票行動(PDF)東京都の
安保関連法(戦争法)に賛成した議員名


 共謀罪強行成立記念! 安倍政権の暴挙を忘れないために振り返る
「共謀罪トンデモ答弁・暴言録」


 【票を入れるな危険】日本会議所属の都議候補一覧

 小池百合子氏 日本会議“本流”から外れた愛国者

 「共謀罪」法 衆参両院議員の投票行動

 上記のPDF





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# by byogakudo | 2019-06-08 22:25 | 読書ノート | Comments(0)